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のら猫の二ャーはすっかり僕になついてしまっている。いや、僕がのら猫の二ャーに騙されているのかもしれない。公演は終わったのだが仕事のない僕はコインランドリーに洗濯物をぶつこんだ帰り、二ャーが近所のおばさんに撫でられたりしながら可愛がってもらっているのを目にした。僕は知らない顔をして部屋に上がる階段を上っていたのだが、二ャーがもうダッシュで僕の足にじゃれてきた。おばさんは僕の方をぼんやりした顔で見ている。僕は困ってしまって、ちょこんとおじぎをするとおばさんもおじぎをした。二やーはあいかわらず僕の足でじゃれている。ドアを開けると我が物顔で部屋に入ってくる。喉をグログロ言わせながらえさをねだるのだ。食事を済ませた後は淋しいふりをして、あぐらをかいて煙草を吸っている僕のひざの上に乗ってくる。「二ャー、おまえはいろんな人から可愛がってもらってるのだろう!」と僕が言っても知らぬ顔をして、喉を鳴らしているのだ。
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