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無題

 投稿者:三木計男  投稿日:2009年10月13日(火)13時25分40秒 opt-123-254-42-136.client.pikara.ne.jp
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  作品十首(無題)

職なきは安気と言はむ台風の予報に雨戸を閉ざせば足りる

倒木を除(の)けて断線接(つ)ぎゐむか昔仲間は暴風雨のなか

台風は海よ去るらし末(うれ)の葉の庭に揺れつつ日の差し昇る

世界一停電すくなき日本なり焦土よ起ちて営々と来つ

秋の日の澄むとは言へど街川をかくも照らすか銀砂明滅

枯柴と枯葉を払い座りたるベンチはひやと秋のたけなは

末(うれ)の方(かた)つくつく法師の声細く大き欅よ葉の一つ散る

義妹(いもひと)の秋を在りせば到来の柿を軒辺に吊りあらましを

本閉ぢて茶房出で行く撫で肩を妻に逝かれし男と見つる

朝刊に逝去を知りつ空襲に親も焼かれゐし復員の兵
 
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